決算発表
決算発表は年4回
上場企業の決算は三か月に一回発表されます。 第1四半期(1Q)、第2四半期(2Qまたは中間決算)、第3四半期(3Q)、本決算の4回です。 QはQuarter(クオーター)で四半期とか4分の1の意味です。決算期は企業によって異なります、上場企業の7割は4月1日から3月31日までを事業年度としています。(3月決算)、次に多いのが12月決算で1月1日から12月31日までを事業年度としています。
決算と決算発表日
決算の発表は当日行われるわけではありません。45日(45日目が休日の場合はその翌日まで)以内に発表されます。 迅速な決算発表が推奨されているため平均期間は年々短くなっています。
上場企業の多くが3月決算になるため毎年GW前後はが決算発表のピークとなります。
3月や12月はキリがいいというのもありますが、同じ時期に決算発表すると株主総会の日程が重なり、いわゆる反社会派勢力(総会屋)の対策に有効となります。
金曜の決算発表
昔は金曜日の引けに決算発表をする企業は決算が悪い(下方修正が多い)ということもありました。(主に時価総額の小さな企業)
悪い決算発表を出しても休みを2日で忘れてくれる、怒りが収まってくれるという考え方なんでしょう。(IR担当からすれば、怒りで我を失った投資家からの電話は嫌ですよね)
過去には、誰も見ない時間帯の金曜日23時に決算発表をした例もあります。
IR自粛期間(沈黙期間)
上場企業の多くは決算発表前の一定期間(2~3週間が多い?)は決算発表準備中に株価に影響を与える重要な決算情報が漏れることを防ぐため、決算内容に関するコメントや質問に答えること、IR活動を自粛しています。
業績修正
業績修正発表のガイドラインは以下の通りです、そのいずれかが該当すれば発表が必要です。発表タイミングはその事実がわかったときと記されています。
売上高 | 10%以上 |
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営業利益 | 30%以上 |
経常利益 | 30%以上 |
当期純利益 | 30%以上 |
前は業績修正は、決算発表の2週間前に発表する場合が多かったのですが、近年では決算発表日当日が多くなっています。
また、1%でも予想より良かったら上方修正をだす企業(銘柄)もあります。
傾向として:
下方修正をした企業(銘柄)は何度も連続して下方修正をする傾向があります。
よく、待ち合わせをしたときに10分遅れると連絡してきて、次は30分遅れる、1時間遅れると段々時間が伸びていく人がいますよね?
見通しが甘いのか、それとも怒られたくなくて小さめの嘘を繰り返しているのか。
逆に上方修正をした銘柄は、再び上方修正する傾向があります。
見えている数字しか上乗せしないからなのか、未達成とかしたくないので修正を小さめに発表するからなのか。
四半期偏重
売上の大半が第4四半期に偏っている銘柄もあります。
第3四半期までは通期未達を思わせるような数字を出してきます。
このような銘柄は前期、前々期の決算を確認すればある程度わかるのですが、株主全員が勉強家なわけではありません、各四半期ごと予想の4分の1、予想の半分、3分の2に届いているかで判断される場合が多い四半期決算では進捗率が悪いという印象になります。銘柄によっては第3四半期まで決算の度に売られることも。
逆に、第1四半期で通期目標の利益を達成しそうな銘柄で第2四半期、第3四半期と利益が段々減っていって通期では最初の予想どおりという銘柄もあります。
これも、第2四半期、第3四半期と決算の度に売られることに。
IR担当者
株価を気にしている会社の株は上がる。
株価は会社の成績表です(正確には時価総額が成績表)、一概には言えませんが、IR担当者の経歴が外資系証券や外資系銀行であった場合は、タイミングよくニュースを出してくれるなどのメリットも。IRを出すのが上手いな!と感じた企業はありませんか?